「ッい、あああああアああ!!!!」

 

人気の無い通り、停まった一台の車。

狭い車内を駆け巡るのは悲痛な悲鳴。

 

 

 

『 車内恋愛 ・前編 』

 

 

 

たまたま街でばったり会ったのが運のツキ。

失恋したてで気の立った男はガシリと腕を掴むや否やこう言った。

 

「旅行に行こう!!」

 

そのまま無理矢理車の中へと詰め込まれ、拉致されることと相成った。

そしてそれから半日、車での移動で費やして目的の場所──

あくまで彼先導の旅行なので何処へ行くのかトンと見当が付かないが──へ、

辿り着くことも無く車の中で夜を明かすことになった。

 

──つくづく自分はツイてない。

コイツと狭い車内で一夜なんて、絶対タダで済むはず無いんだから。

 

 

座っていた助手席の背が突然後ろに倒れて視界がぐるりと回った。

なにが起こったか解かったときにはすでに彼が圧し掛かってきていた。

「ちょ・・・!!バーネット!!ン・・・・!!」

抗う暇も与えられず塞がれる唇。

突き返そうと伸ばしたてはことごとく捕られて

足の間、太腿を分けるように彼の膝が割って入り、着衣の上から下半身を容赦なく刺激した。

塞がれた唇、上げられない声の変わりに喉の奥が悲鳴を上げた。

バーネットの瞳が楽しそうに哂う。

 

何人をも対等と見ない。

人を蔑み、小莫迦にする道化の眼差し。

 

息苦しさに涙が頬を伝った頃、ようやく口付けから解放された。

「はッ・・・・・はぁッ・・・・は、ア!」

肌蹴られたシャツの合間を手が泳ぎ、逃げようと首が仰け反った瞬間に胸の突起を強く噛まれる。

「イ、うぅ・・・・?!」

抵抗しようとして、もう一度手を伸ばそうとして気づく拘束。

いつのまにか両の手首はそれぞれ後部座席のシートベルトに巻かれて自由が利かなくなっていた。

焦って暴れ始める自分を見て、バーネットはいよいよ口元に三日月を描く。

クスクスと漏れる声に何処か微笑ましさが含まれているようでゾッとする。

 

莫迦だなぁ。

 

声として発していなくても、その表情からはそう言っているのだと読み取れた。

「いやだッ!!ヤメッ、」

この行為が始まってから見苦しく声を上げ、あられもなく抵抗する自分と

一度も声を上げずに静かに自分を見下ろし哂う彼。

主導権がどちらにあるかは明白だった。

 

 

抵抗できなくなった両手の代わりに体をひねり、足をバタつかせて暴れた。

だけどそんなものが彼に通じるわけも無く。

暴れる片足を押さえた瞬間にベルトとジッパーを外される。

滑り込んだ手に直接握り込まれて体中がヒクつき止まる。

「あっ、ウ、」

その隙に片足は助手席のシートベルトに巻かれ、側壁に完璧に固定されてしまった。

「ヤッ・・・・!!」

もう一方の足は車内の狭さゆえ、つっかえて動くに動けない。

考えなしに暴れたため、腰はひねられ、片足は高々と上げられ───

どちらの陰部もバーネットに捧げ出す恰好になっていることに一気に血が上昇する。

 

クックックッ。

忍び笑い。

 

「またずいぶんとイイ恰好をしてくれたねぇ、テオドール?」

ようやく聞こえてきた声音に心なしホッとしてしまう。

しかしそれも束の間。

「ヒッ、」

太腿を撫でる舌の感触に足の筋肉が硬直する。

視線を下げればバーネットの舌が上がった足の太腿をゆっくりと撫でてきているのが見えた。

艶めかしく紅く光る舌と与えられるその感触に、耐えられなくなって視線を逸らす。

バーネットの舌が際どいところまで伝ってくる。

「ん、ク、」

途端に身体の中でジンジンと滲むように広がる刺激が生まれてきて、耐えようとすると太腿が震えて目に涙が滲んだ。

バーネットが先端に軽くキスを落として、その根元をチロチロと舌で愛撫し出した。

「や、あぁぁぁぁあああ。」

ただそこだけをじれったく愛撫し、ときおり筋をツゥっとたどる。

「うゥっ、うう。あうう。」

甘い痺れが何度も脳に届くたびに涙が零れ、だらしなく唾液が頬を汚していく。

自分の意思と反して先端からは先走った蜜が溢れて秘部へと伝い、流れ、落ちていく。

カクカクと小刻みに震えだした下肢に、

気を良くしたのかバーネットが自分のモノを一気に口に含むと軽く歯でしごいた。

「はああぁアっ、は、ふぅ・・・ッひんッ?!!」

しごかれたままに熱を吐き出し、解放に落ち着く間もなく秘部に指がヒタリとあてがわれてゾクリと粟立つ。

「こんなにイイ眺め、そうそう拝めないからねぇ。ああ、グチャグチャに壊したくなってきたよテオドール。」

 

グチャグチャにね。

その言葉の通り、指が一本、一・二度無遠慮に出入りしたかと思うと

複数の指がじゅぶりと生々しい音を引き連れて侵入してきた。

「ひアッッ!!あッ、あッ!ひぃヤああぁぁああア?!!!」

侵入した指は時にその数を減らし、増やしし。

ときにひとまとまりで、ときにバラバラに蠢いては熱い内部を攻め立てた。

「ひゃん!!アンッ、ぅあア!!ああああああ!!!」

涙と唾液と啼き声が狭い車内でダダ漏れる。

下肢はガクガクと震えて蠢く指を飲み込もうとし、

上半身は強すぎる刺激から必死で逃げようとするのだが。

結局どこにも逃げられなくて甘い刺激にまたひとつ意識を奪われてゆく。

「ねぇ、テオドール。いま、何本入ってると思う?」

きみの中、この中に、だよ。

言ってまた意地悪しく指をバラバラに動かす。

「ヤぁあああ!!わッわかン、な、」

別々に蠢くそれに、身体の中から根を張られるような錯覚に陥る。

「テオドール・・・テオドール・・・・嗚呼、きみはいまその名の通りの装いだ・・・・」

酔うように、謳うように紡がれる言葉。

その間にも内部は奥へ奥へと余すことなく侵蝕されていく。

「ひぃッ、ひんッ!!ヒッ、ヒッ!!!」

「Theodore≪テオドール≫をtheo≪テオ≫とdore≪ドール≫で辞書で引いてみるとね、

theologie ≪テオロジー≫:神学、dore≪ドレ≫:金色、金メッキを施した、とあるんだよ。」

「ひはアぅん!!!!」

一気に指を引き抜かれ、代わりにあてがわれるモノ。

「はあ・・・ぅん・・・・・」

「神の手において創り出された金色(こんじき)に輝き踊る人形───

テオドール・・・・ああ、『dore≪ドール≫』を『doll≪ドール≫』とすればぴったりだね。」

一気に奥まで突き上げる、侵蝕者。

「ッい、あああああアああ!!!!」

視界も意識も真っ白になる。

身体だけが勝手に動いている、動かされている感覚だけが。

「テオドール・・・・・響きが『オートドール≪自動人形≫』になんとなく似てるし、それに。」

飛びかける意識をどこかで細く繋いでる。

 

 

「いま、丁度そんな感じだよね。僕の操作で動く、僕のお人形さん。」

 

 

 

ズクリと肉棒が体を突き上げる度、身体はまるでスイッチが入ったかのように跳ね、蠢いていた。

 

 

 

 

 

NEXT

* * *

キティークなんだか甘々なんだかよくわからんことに・・・・;;;
一応、前半はキティークで。後半は甘々(予定)で。
てゆーか車ん中の時代考証設定がよくわかりません。
シートベルト・・・・どうだったんだろ??
無さげですけどね;とくに後部座席には^^;

モドル