賑やかな立食パーティーを抜け出して、貴方を捜すの。

 

 

 

賑やかな立食パーティー。

たくさんのご馳走の中から、取り皿に四角いお菓子を取って。

わたしはそこから走り出した。

きっと貴方にも食べてもらいたかったんだわ。

 

パーティーを後にして、エスカレーターへと向かう。

貴方を捜すために。

だけどそのとき、いじわるな道化師も三人ついてきた。

 

見つかりっこない

見つかりっこない

見つかりっこない

 

三人の道化師は、そう言って意地悪く哂うのだった。

 

 

わたしは構わずエスカレーターに乗って上へ。

最初の階は白衣を着た先生らしき人たちがたくさんいて

病院かなとも思ったけど、いろいろな教室があって授業をしていて、学校のようでもあった。

 

この階には貴方、彼はいなかった。

わたしの思い浮かべる、『彼』は。

 

次の階へ行こうとして階段へと向かうわたしの背後に道化のひとりが現れる。

なにか言ったけど、よく聞き取れなかった。

ただ、わたしをはやし立て、哂っていることだけは解かった。

 

 

次の階は、木材であちこち補強のしてあるお食事処だった。

張り巡らされた木材は店内を迷路のように仕上げており、盛況なその場が混みあう一因となっている。

頭上の梁に頭をぶつけないように注意しながら店内を捜す。

区切られたお座敷に座るお客たち───みんな何故か一塊で、もやもやとした灰色の煙のように見えた。

その影から、あの三人の道化の茶化す声が聞こえてくる。

 

──捜しております、捜しております!一生懸命捜しております!

──はたして彼女はこの群衆の中から彼を見つけられるのでしょうか?!

──ニヤニヤニヤ

 

何かの恋愛特番の実況のようなことを言いながら、哂っている。

 

見つからない

見つからない───

 

わたしの両の手には中皿が

角菓子の入った白い中皿が載っている───

 

 

 

この夢でなにより哀しかったのは

夢の中の『わたし』は健気に彼を捜すけど

それを見ている『私』は絶対に『わたし』が彼を見つけることは出来ないのだと知っていることだった。

 

 

 

END

* * *

せつなかったな・・・・
見つけられないと知ってて捜すのは。
ちなみに三人の道化はネプ●ューンの三人に似てました(笑)

浮上