今日、貴方の好きだった薔薇の苗木がまたひとつ枯れました。(ルブラン)

 

 世間は異国での紛争に大いに盛り上がっているが浮世を離れたこの住まいにはとんと関係のないことだ。

 今日もまたひとつ、庭の薔薇の木が枯れた。

 緑と色とりどりの花であふれ美しかった庭が、今では日ごとに茶色く干からびた枯れ木で覆われていく。

 面白いことに、枯れていくのは皆彼が好んだものばかりだ。

 

 花々は知っているのだろうか

 自分たちを愛でてくれた男が、もうこの世に無いことを。

 彼の愛した花が枯れ逝くのは世を駆け巡った真実味を帯びない訃報よりよほど信憑性が高いと思った。

 同時にそれを認めてしまうことなどできるはずもなく枯れ逝く花を枯らすまいと必死に手をかけた。

 だが一度死期に向かったものを連れ戻すことは容易ではなく。

 気づけば花は枯れていた。

 

(今日、今日貴方の好きだった薔薇の苗木がまたひとつ枯れました。)

 

 ああなんて有様なのだろう

 こんな荒れ果てた庭で

 もしも彼が帰ってきたとき、美しい花の一輪も無くてどうするのだ。

 

 ああ、自分を土として花がこの身体に根を張り、芽をつけるといい。

 ちいさく可憐な野辺咲く蒲公英(タンポポ)でいい。

 どうかひとつ、この枯れ切った大地に花を咲かせてはくれないか。

 

 そして蕾をつけて

 咲かせて。

 やがて種持つ綿毛をつけて。

 

 風に吹かれたら、きっと彼の許まで飛んでいけるだろう。

 

 ああ、ほら。あんなところで寝そべって、舟なんか漕いでいる。

 人の気も知らないで・・・

 

 

 耳元で風が奏でる、乾いた音に目を覚ます。

 視線をめぐらせればそこは元の枯れゆく自分の庭。

 庭の芝までもが茶色く変色してきた。

 我が家を覆っている蔦葉もその半分以上がもはや茶色く枯れている。

 

 邸中のすべての植物が枯れたとき。

 

 

 最後に枯れるのは、わたしなのだろうか。

 

 

 

 END

 うん、小話ってこれくらいの長さが理想だよね(笑)

 はい、ルパンの長い訃報により滅入ってるルブです。

 だいたい813事件後くらいで。

 ○ーラの泉によると(笑)花とか植物って人間に元気を分け与えて自分が枯れるそうですね。

 だから元気の無い人が育てると早々に枯れてくんだそうな。

 なのでルブ宅の花々や植物が枯れてくのはルブを元気にしようとして枯れてくわけで。

 邸中の植物が枯れちゃったらルブアウトだなって話。(ワケわかんないよ/笑)

 詰まるところ早うルパン戻って来い!って話ですな。

 四年も行方くらますな☆

 

ブラウザバックプリーズ!

 

 07.06.01.TOWEL・M