時々、僕は彼のことを傷つけるのが。(ドリバジ学園Ver./side.D)
だからなんでこうなるんだ・・・
泣きながら教室を飛び出していってしまった相手を追うことも出来ず、ドリアンは思わず膝を突いていた。
「甲斐性無いんじゃない?」
「う、」
グサリと胸に突き刺さる一言を教師であるドリアンに放ったのは一生徒であるグレグズン。
例によってバジルを泣かせてしまったドリアンは、生徒であるグレグズンに相談に来ていた。
何故に教師が生徒に、と思われるかもしれないがこの二人には時代を遡る古い付き合いというか面識がある。
「つーか、泣かすんなら別の手段で泣かせよな・・・」
「別の手段て?」(じーっ)
「分かってて訊くな。おれがいっつもレストレイドセンセにしてることデス☆」
「いっつもしてるのか?今も昔も大変だなレストレイド先生も。てゆーかバレたら懲戒免職」
「おれらのことはいーから。っつーか」
大事なもんなのに、傷つけちゃ意味無いじゃん。
せっかくこの時代で取り戻したんだから。
「・・・前は守れなかったんだろ?」
「・・・うん。」
「じゃ、はやく連れ戻して」
「うん、でも。」
ドリアンはさっきのバジルを思い出す。
何かに耐えるように震えて、俯いていたバジルを。
「いつも傷つけちゃうんだ・・・」
そんな気はこれっぽっちも無いのに、気づけば彼を傷つける言葉ばかり吐いて。
気づけば彼は、マットブラックの目を涙で滲ませていて。
けっきょく今も昔も変わっていない自分の性格に、腹立たしさを憶える。
「だからはやく謝ってこいって。」
グレグズンがバシッとドリアンの背を叩く。
思いのほか強く叩かれて涙目でグレグズンを見やるとグレグズンは二ッと笑った。
「泣かしておいてこのまま放っておいたらそれこそ何にも変わんないだろ?」
だからさっさと仲直りしてこい。
トンッと背中を押される。僕はそのまま走り出していた。
「お幸せにーっ」
グレグズンの声が後ろから響いた。
「ったく、初心だねぇ」
ドリアンを見送って、ひとつ伸びをするとグレグズンはそういう自分も昔はよくレストレイドを傷つけることがあったなぁと思い返していた。
まあ今だってたまにポカはするのだが。
「ま、日々精進ってことか」
よく晴れた空を見上げて煙草を一本取り出し(←コラコラコラ)火をつけようとした瞬間。
「グレグズーンっ」
「お?」
遠くから自分を呼ぶ聞きなれた声。
「こっちもお呼びか。」
授業サボってんのバレたなー、こりゃ。
けれど咎める為というよりはどこか心もとなげに名前を呼ぶ声が愛しくて。
「・・・見つけてくれたら、嬉しいな」
目印に煙草の煙でも吹かしてみようか。きっと説教が上乗せされること間違いなしだろうけど。
もう少しだけ、この呼び声を聞いていよう。
グレグズンは目を閉じて自分の名前を呼ぶ声に聞き入った。
「バジルッ・・・!」
「っ・・・ドリア・・・」
なんだってこんな誰も寄り付かないようなところで泣いてるんだか。
いや、泣かせたのは自分なのだけれど。
ああ、また目が腫れ上がってる。
擦っちゃ駄目だよ、バジル。
近づき、手を伸ばす。
涙の跡が残る頬にそっと触れる。
バジルはビクリと身をすくませたが逃げはしなかった。
「バジル・・・」
もう、ずっとずっと前から言わなくてはと思っていたこと。
「聞いて欲しいことがあるんだ」
それはね。
END
『時々、彼は僕のことを』の対だけど現代Verで。
さりげにグレレス要素も入っちゃたな(笑)
いやいいんじゃないですか、みんな幸せなら^^
ブラウザバックプリーズ!
07.06.06.TOWEL・M