こんなのってねぇよ

 

こんなに近いのに

こんなに愛してるのに

 

厚さ10センチばかりの氷壁が

たった10センチばかりの空白が

距離が

おれたちを隔ててる。

 

『移し世』に止まり続けるおれには

『永遠』に在り続けるおまえに触れる資格が無い。

 

「こんなに・・・・・」

もうかれこれ何時間、氷壁に触れているのか。

大部分が木製の義手がわずかな水分を凍らせて、破壊の一歩手前で悲鳴をあげている。

「こんなに近けぇのに・・・・・こんなに・・・・・・」

 

アイシテ・イルノニ。

 

『永遠』にすればもう離れることはないと思っていた。

『永遠』ならば

ずっと、一緒に。

一緒に、いられると。

 

まさかこんなにも近くて遠くに感じられてしまうなんて。

 

でも

でも・だって・あのままじゃ

 

「・・・・この選択が間違ってたって言うんなら・・・・・・他にどうすりゃよかったって言うんだ・・・・・・・?」

 

あのまま

あのまま、あのままにして、あのままの時間にまかせるのが、最良だった?

 

 

 

「・・・・・・・違うよな」

 

紅の瞳をほそめて、氷柱の少女にむかって微笑う。

普段から瑞々しいその瞳が細められると、その輝きはいっそう増した。

 

「 ハルヒ 」

 

その名を呼ぶ声は夢見るようにうっとりとしていて、優しかった。

 

 

しかし

しかしその表情はすぐに歪められ。

 

「こんなに近いのに・・・・・・」

 

凍てつく部屋の中、流行歌のフレーズの如く、青年は同じ言葉を口ずさみ始めた。

 

 

 

コンナニ チカイノニ

コンナニ アイシテルノニ

 

アナタガ トオイ ノハ ドウシテ ?

 

 

 

END

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なんだか打ち込みしながら泣きたくなってしまった☆(ぐすっ)

リパーがハルヒを凍らせたあとのおはなし。

リパーは己の間違いに気づくのでしょうか。

そもそも、彼のしたことは間違いだったのでしょうか。

彼を責めることの出来る人間が、この世にいったい何人いるというのでしょうか・・・・

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いこうぜ、ハルヒ。