ジジジッ、ジジ・・・・
切れかかった街灯が、彼らを隔てて、邪魔をする。
かなしい背中
いまは閉じている
かなしい真実
その背中の向こうには美しい女性の屍が横たわっている。
『彼が愛する女性』は、つい先刻、『彼が愛していた女性』に変わり果てた。
互いが互いを深く愛するがゆえに、終わらせた/終わらされたすべて。
慰めるかのように、風がひとしきり彼の長い金糸を弄んだ後。
彼は振り向き、言った。
「愛してるだけじゃ、やってけないですよ。」
裏切っている。
瞳だけが
その瞳だけが、言葉を裏切っている。
いま言うのは適当じゃないかもしれない。
言ったら壊れてしまうかもしれない。
だが
だが、探偵はいま、言ってやりたかった。
「こんなときに、嘘なんてつかなくていい。」
ジ・ブツン。
街灯が堕ちて、辺りが静寂に包まれて。
次の瞬間、悲痛な悲しみと嘆きと絶叫が、静寂を切り裂いていった。
愛してるだけじゃ、やってけない。
確かにそうだ。
でもいまは。
『愛してる』人と決して乗り越えられぬ厚き壁一枚に隔たれてしまった今は。
嘘なんて、つかなくていい。
嘘なんてつかないで、いつもは言えないことも全部すべて叫べばいい。
『愛した』人に、届くように。
END
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ルパン、愛する人を失ったときとそこに居合わせたホームズのおはなし
これを機にクラリモンド嬢(一応ルパンの恋人設定^^;)の人物像作りしてきたい・・・
ついリパハルに走ってしまうからなあ(てへへ;)
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