嗚呼 貴女は盲目の聖女

 

汚れ無き存在

それゆえに。

 

 

 

『その愛は万人のものであって唯一人のものではない』

 

 

 

僕は 貴女を愛している

それは紛う事無き事実で、現に僕は貴女の耳元で愛を囁いている。

 

嗚呼 汚れ無き

清らかな心を持つ貴女

可憐で清楚な貴女

盲目が何だと言うのです?

僕は貴女を愛さずにはいられない

 

僕は貴女を愛してる。

愛してるんだ、ほんとうに。

クラリモンド。

汚れ無き盲目の聖女よ。

 

嗚呼 だがそれゆえに

 

「わたしも貴方を愛してますわ・・・・」

鈴蘭が鳴り響くかのような声。

ちいさな声音。

美しく、ちいさなその声音で。

貴女は僕を愛してると言うけれど。

 

嗚呼 貴女は盲目の聖女

 

その瞳は人を映さず

僕のような罪人なんて以ての外

その微笑は常に保たれ

その微笑を受けるのは僕だけじゃない

その美しくちいさな声は

 

万人に等しく降る

 

僕にだけ捧げられるわけじゃない。

 

貴女の愛は万人の上に等しく降り積もる

 

捧げられるのは僕だけじゃないんだ。

 

 

僕は貴女を愛してる

貴女は僕を愛してる

でも、貴女は僕を愛してはいない。

 

貴女は万人の為の、聖女。

 

 

「アルセーヌさま・・・・?」

何処か張り詰めた気配を感じ取ったのか、クラリモンドが首をかしげる。

「何処か・・・お加減でも。」

悪くされていらっしゃるのですか、と少し不安げに。心配そうに寄せられた眉。

皺の寄ってしまったそこに、なんでもないと口づけを落とす。

 

嗚呼 これだけは

神よ

罪深い僕に慈悲を下さるというのなら

どうかこれだけは

 

「・・・・・大丈夫。なんでもないよ、僕のクラリィ」

 

どうかこの人に口づけるのは、僕で最初で最後にしてください。

 

 

こんなおこがましい願い、貴女に聞かれたらきっと軽蔑されてしまうだろう。

泣きたくなるのをぐっと堪えて、クラリモンドの髪に口づけを落とした。

 

 

END

* * *

L⇒Cです。
この二人はリパハルとはまた違った恋愛・・・というか愛恋(?)を展開してくれそう。
リパハルが等身大なら、ルパクラはちょっと大人な感じで。
なので恋より愛が先に来るわけです^^≫愛恋

* * *

最後は貴女に捕まえられよう。