『 日記ログ・僕が君にしてあげたいこと 』
満水になるまで、鍋いっぱい水で浸します。(溺れます)
水がいっぱいになったら蓋をします。
I can fly.
鍋を火にかけます。
猫20が飛び出します。
今ならきっと空も飛べるはず。
以上、明智の起き抜けの寝ぼけによる猫20に対するご無体をお送りしました。(合掌)
ご無体後、仲直り。
以下、付随する小話。
***
「おい、20(とわ)。 20」
起床後の前後不覚により、愛猫を鍋で煮るという暴挙を犯してしまった。
幸い鍋を火にかけたところで愛猫が鍋から飛び出した為、最悪の事態は回避された。
だがかなり気が動転したのだろう愛猫は、主人の寝台の下に滑り込むように入り込んだまま、いっこうに出てくる気配が無い。
猫の主人たる私と言えば、愛猫が鍋から飛び出した瞬間に浴びせられた冷水によりようやく脳が動き出し、
目の前の現状を理解してさらに冷水を浴びせられた気分になった。
そして慌てて愛猫の後を追いかけ、現在に至る。
「20。 20」
(・・・みゃ〜〜〜)
さっきからこちらの呼びかけに返事はするものの姿を見せる気配は無く、あげる鳴き声はどこか弱弱しい。
・・・台所で転がった鍋の蓋を目にする限り、どうやら自分は猫を入れた状態の鍋を満水にし、あまつさえ蓋まで閉じたらしいことが推察される。
そのことから愛猫が少なからず水を飲んでしまったことを思い、また気管が正常に機能していない可能性も考え内心焦りを覚えた。
寝台の下を覗き込めば、キラリと輝く黄金の目が二つ、こちらを覗いている。
思い切って手を伸ばせば、それは逃げることなくまた爪を立ててくることも無く割りと簡単に己の手に収まった。
そのままそっと引き寄せる。
(みゃ〜〜〜・・・)
未だ濡れそぼったままの身体をぶるりとひと振るいしてくれたおかげで飛んだ飛沫が頬を濡らしたが
そんなものはこの愛猫に己がした仕打ちに比べれば、何でもないことだった。本当に申し訳ない。
「すまん。20。・・・大丈夫か?」
(みゃ)
濡れてぼさぼさになった毛並みを愛猫はしばらく毛づくろいしていたが、ほどなくそれが済むとある一点だけをしきりに舐め出した。
つまるところ、尾の付け根部分を。
「? どうした?」
空気に触れるかのように尾に手を添えると、しきりに舐めている部分をようく見た。
どうやら、少し赤くなっているようだ。痛いのだろう。毛並みを掻き分けるこちらの指の隙間を縫って猫の舌がちろちろと患部を舐める。
傷の出所が思い当たらなかった私は脳内で一連の事態の回想を始める。
「──────」
蓋だ。
原因に思い至った私は、改めて愛猫に侘びを入れた。
END
鍋に思いっきりしっぽを挟まれてました猫20。
猫の名前は『20』で読みは『とわ』。
名づけありがとうございますさっし様!
***
ブログで連載してたイラスト小話。
鍋猫20を描いた辺りからずっとこの妄想が続いてて、形に出来て満足満腹☆
ブラウザバックプリーズ!
09.07.14.TOWEL・M