配布元⇒207β
*Act.9(LF)*
お前に女神は微笑まない
こんな男だから
私もそう思っていた。
「すまないな」
「え?」
今日も今日とて、突然訪れたルパンはルブランに芳黒を押し付けていった。
だからといって二人で何か特別なことをするというわけでもなく、日がな一日お茶を楽しんでいるのが常だ。
そんな中、いつもこの少女に対して思っていることを口に出してみた。
「つまらないだろう。私と居ても」
私は本当に無口な男だ。
寡黙もここまでくれば最早呆れるしかない、というほどに。
ルパンと付き合うようになってからは多少口数は増えたように思えるが、
それでも一般人に比べたら遥かに少ない。
そんな私と過ごすことは、育ち盛りで好奇心旺盛な大陸少女にとって、退屈以外の何ものでもないだろう。
だから、謝罪の意味も込めて口に出してみたのだが。
「そんなことないですよッ!!」
「・・・・・・」
おもいっきり否定されてしまった。ナゾだ。
「ルブランさんとお茶するの、楽しいですッ!お茶してなくても、ルブランさんのトコに来れるのも嬉しいし!」
小さな体で、力いっぱい力説する、少女。
ああ、口の横に食べかけのスコーンをつけて。
「芳黒は、ルブランさんのこと大好きですよ」
そう言って、少女は満面の笑みを私に向けた。
お前に女神は微笑まない
いや、そんなことも無いのかもしれない。
ブラウザバックプリーズ!
拍手掲載:2005.12.11.SUISEN
Theme部屋移動:2006.02.22.SUISEN