抜き取り式長文御題

配布元⇒207β

 

*Act.8(ジルドレ)*

 

死刑って言ったら、昔から決まってる。

 

首刎ね・ギロチン

 

そう、今でこそギロチンなんて便利なものがあるけど。

昔は人の手で首を刎ねていた。

 

磨き上げられた斧の刃で、咎人の首をダンッ!!

 

振り下ろした勢いに負けず劣らず刎ね飛んでいく、首。

 

晒された首が

腐敗して

美しい白骨が現れる様は

 

なんとも言えず、甘美で官能的だ。

 

年寄りの首なんて見たって美しくない。

それに比べて若い子どもの首は、みなぎる生気をそのままに白骨へと姿を変えてゆく。

 

ボクはその過程が好きなんだ。

 

ジャックのように、そのままの形で留めておこうなんて、微塵にも思わないんだよ。

 

花瓶に生けた花を見てご覧。

あれだけ美しく咲き誇っていた花が、

赤茶く萎れ、カラカラに枯れてく様を見てご覧?

 

変わり果てた姿になっても

 

漂う芳香は、瑞々しく咲き誇っていた時のまま───

 

ね?美しいでしょう?

 

枯渇の中の究極の美。

ボクの求める美しい姿。

 

今夜も斧の刃を念入りに磨ぐ。

 

今夜の処刑囚は、神。

 

ある物語の創造主───犯罪者の、伝記者。

 

名はモーリス・ルブラン

 

 

その罪状は、『裏切り』。

 

 

お守りの一種であり、

架せられた罪の比喩であり、

神を殺した死刑具。

 

 

 

 

*Act.10(BB)*

 

ベシューがもっとも苦手とする、私立探偵のジム・バーネットが警視庁に訪ねてきたのがことの始まり。

 

「ベシュー、警視庁を辞めて俺の処に来いよ。」

倍の給金を出してやる。

その申し出は以前にも出たが、断ったので終わったものだと思っていた。

は?!!

なのでそれはまさに青天の霹靂。

己のデスクを挟んで目の前に佇む男は、相変わらず不敵な笑みで自分を見下ろしている。

人を嘲笑する、ニヤリとした笑みだ。

 

企んでいる。

これは何か企んでいる。

 

ベシューは本能的に危険を察知して、そろりとデスクから立ち上がり、離れようとした。

その瞬間、ガッと腕を捕まれる。

 

ああ、ドス黒い笑みが見える・・・・・

 

「もう一度言うぞ、ベシュー。俺の事務所に来い。さもないと・・・」

 

そこでバーネットがベシューの耳元に口を寄せた。

 

お前の代わりに、マドモアゼル・オルガに*****なことや×××なことをする

行く行きます行かせてくださいええ是非に

 

こう答える以外に、他にどんな選択肢があるってゆーんだ(涙)

 

・・・・っていうか、いま、『お前の代わりに』って言わなかったか?!!ええ?!!オイ??!

 

サーーーッと蒼褪めてゆくベシューの目の前で、バーネットがニヤリと笑った。

 

 

空想上の悪魔が実際に居たら、きっとこういう性格に違いない

 

 

 

 

ブラウザバックプリーズ!

拍手掲載:2005.12.11.SUISEN
Theme部屋移動:2006.02.22.SUISEN