おれは

 おれの

 紅いヤイバに

 みだらな母親を想った。

 

 母はみだらな女だった。
 街角をぶらついては男に喰われ、幾日も持たない金を稼いでいた。

 

 みだらでも

 

 気丈で

 自由で

 闊達な女(ひと)だった 

 

 そんな母だったから、おれは彼女を汚いと思ったり軽蔑したりしたことは一度もない。
 むしろ明日をも知れない日々を全力で楽しみ笑う母は誰よりも美しいと感じていた
 おれは母が誰よりも好きだった

 

 みだらでも

 おれは

 おれの

 想った

 みだらな

 母親を

 

 帰らない・帰らない
 彼女はなんで帰らない?
 哂ったから
 五人のみだらで醜い母親が
 何も知らずに
 おれの・おれの・おれの
 母を/彼女を
 哂ったから。
 莫迦みたいに哂ったから

 

 母の愛で以て

 おれを愛してくれた

 みだらな母親を

 おれは想った

 

 母の愛で以て

 おれを愛してくれた

 おれの哀れでみだらな母親を

 

 腕に掲げた

 紅いヤイバに

 

 おれは想った。

 

 

 それでも彼女は帰らない。
 おれがどんなに想うと、気丈で、自由で、闊達な彼女は帰らない。
 きっともう、背中に羽根を生やしてどこか遠くを飛んでいるに違いない。
 違いない。

 

 

 

 END

 リパ⇒母親的独白。
 漫画連載リパはたぶんこんな感じ。
 お母さん大好きだったんだよ。
 お母さんも娼婦だったけどちゃんとした母親だったんだよ。(きっと!)

 ブラウザバックプリーズ!

 06.10.06.SUISEN